駐車場経営の初期費用と相場ってどのくらい?
手持ちの使っていない土地がある場合には、駐車場経営を視野に入れて土地活用を考えると良いでしょう。
駐車場経営は少ない予算・ローリスクで始めることが出来る、魅力ある不動産投資の一つになります。
しかし、いざ駐車場を開業しようと思っても、初期費用として最初にどのくらいの資金が必要になるのか分からないのではないでしょうか?
そこで今回は、
「駐車場経営を始めたいけど、初期費用で掛かる相場って具体的にどれくらいになるのかが知りたい!」
というあなたに、安定収入を見込める駐車場経営の初期費用や相場を詳しくご紹介していきます!
駐車場経営は初期投資費用ゼロでも可能、ローリスク経営で安定収入ゲット!
現在、あなたに活用出来ていない手持ちの土地があるのであれば、『駐車場経営による土地活用で安定収入を得る』という選択肢があります。
駐車場経営は、ローリスクで始められるので敷居が低いという面が最大のメリットになりますね。
では実際に、駐車場経営にはどのような特徴があるのでしょうか?
駐車場経営は初期費用が安くすむ
まず駐車場経営の魅力は、なんと言っても初期投資の費用が安くすませられるというメリットです。
場合によっては、初期投資に掛かる費用『0円』から始められることも。
駐車場経営の中でも、「どのような業態でマネタイズしていくのか?」によって、当然掛かる初期費用に変動はあるものの、それでも他の不動産で展開する事業と比較すると、とても少額な初期投資からスタートさせることができます。
複雑な運用知識やノウハウいらず
駐車場経営の場合、マンション賃貸活用や戸建て賃貸活用などに必要となる、『管理や運用のノウハウや難しい知識』がなくても始められます。
車を止めることが出来る広さのある土地さえあれば、すぐにでも始めることができるという『お手軽な土地活用』といった特徴があります。
「とりあえず…」というオーナーでもリスクを負わず安定収入が得られる
- とにかく面倒なことは避けたい
- 手持ち無沙汰の土地を少ない元手で活用したい
- 安定的に副収入が欲しい
などなど、土地活用で悩まれているオーナーさんにこそオススメしたいのが、駐車場経営になります。
上記でもお伝えしましたが、駐車場経営は『初期費用が少ない』、『難しい専門知識はいらない』という点が大きなメリットになります。
さらに、大きな収益にはなりにくいですが、安定して賃料の収入が見込めます。
仮に駐車場経営に失敗してしまったとしても『損失が小さくてすむ』、そしてその後の『土地の転用が容易』なことも魅力的なポイントと言えるでしょう。
駐車場経営のメリットまとめ
「とりあえず余っている土地を有効に使いたいな」
「簡単な副収入を考えているだけだから初期費用やリスクなどの負担は避けたい」
といった場合には、駐車場経営を始めるという選択肢がローリスクでお手軽だと感じることが出来たと思います。
- 自己資金など初期投資が掛からない、初期費用0円から始められる場合も
- ほとんどの土地で始めやすい
- 他の土地活用への転用が容易にできる
- 常に売却しやすい形で運営ができる
- 期間を限定した運用でも始めやすい
でも駐車場経営を始める際に、どのくらい設備を充実させるのか?経営業態は?によって初期費用の相場額は変わってきます。
次からは、駐車場経営をするにあたって、だいたいどのくらいの金額が初期費用の相場になるのか、ケースごとに見ていきたいと思います。
駐車場経営の初期費用はどれくらい?ケース別でみる資金相場
では実際に、駐車場を経営しようと思った時の初期投資の費用相場はいくらくらいになるのかを見ていきましょう!
どのような駐車場にするかによって、初期費用の相場が変わってきますので、だいたいの目安として参考にしてみてください。
「舗装タイプ別」初期費用の相場
未舗装タイプ
整地に一番コストがかからない舗装タイプになります。
ただ、更地の状態から雑草などを除草したり、均し(ならし)たりしただけでは、まだ駐車場として使用する事ができません。
車体の重量は重く、それに耐えうる地盤にするための整地費用がかかります。
- 掘削+残土処分
- 砕石材料+敷き詰め作業
- 地盤を固める転圧作業
主に、この3つの作業を行う必要があります。
上記の整地作業を行うと、1㎡(平方メートル)当たりに掛かる整地費用の相場は下のとおりです。
掘削200円/㎡+残土処分600円/㎡+砕石実費360円/㎡=1,160円/㎡
この他に、砕石の敷き詰め作業費や転圧作業費が別途かかります。
地域差にもよるので一概には言えませんが、おおよそ別途【700~1,000円/㎡】くらいが相場になります。
あと、詳細は後述しますが、未舗装の駐車場に『区画用ロープ』が必要です。
駐車マスを区分けする際に用いることになります。
アスファルト舗装タイプ
アスファルトで舗装する場合は、アスファルトの厚みを5cmにすることが多いです。
ですので、未舗装の場合よりも5cm分深く掘削することになりますし、掘り返した後に残る処分が必要な土の量も増えますので、掘削単価と残土処分費が高くなります。
アスファルト舗装をする場合の、1㎡(平方メートル)当たりに掛かる整地費用の相場は下のとおりです。
掘削300円/㎡+残土処分900円/㎡+砕石実費360円/㎡=1,560円/㎡
上記の整地費用に加えて、アスファルト舗装の施工費用は、おおよそ【3,000円/㎡】くらいが相場になります。
コンクリート舗装タイプ
コンクリート舗装の場合は、コンクリートの厚みを10cmにすることが多いですので、未舗装の場合よりもさらに10cm深く掘削してもらうことになります。
この場合にも、掘削単価と残土処分費が高くなります。
コンクリート舗装をする場合の、1㎡(平方メートル)当たりに掛かる整地費用の相場は下のとおりです。
掘削400円/㎡+残土処分1,200円/㎡+砕石実費360円/㎡=1,960円/㎡
上記の整地費用に加えて、コンクリート舗装の施工費用は、おおよそ【6,000円/㎡】くらいが相場になります。
コンクリートはアスファルトに比べると、倍近くのコストがかかる為に費用がかさみやすいです。
というのも、コンクリートは収縮作用でヒビ割れを起こしやすい性質を持っているので、ワイヤーメッシュ(溶接金網)で補強する必要がある為です。
その後、コンクリート舗装した駐車場から土地活用のやり換えを行いたいなど、土地の転用の際にはコストが高くつく傾向があります。
その他に必要な費用
上記の3つが主な舗装方法とその施工費用になります。
それ以外にも、ケースに合わせて必要になる設備がいくつかありますので、確認しておきましょう。
区画用ロープ(トラロープ)
先程も少し触れましたが、未舗装タイプの駐車場にした場合、駐車スペースの区分けをする為に、区画用ロープ(通称:トラロープ)を用いてライン引きをします。
通販やホームセンターで探すと、安いものでは【10円/m】くらいで見つけることができます。
合わせて、ロープを固定するスチールペグ・ステンレスペグですが、こちらも通販やホームセンターで【200~300円/本】で見つけることができます。
業者にお願いすると数万円ほど費用が必要になりますが、自分でロープを張ることで材料費の実費だけで済ませることが可能です。
ライン引き・駐車番号表記・車止めブロック
駐車場をアスファルト舗装やコンクリート舗装した場合は、駐車スペースの区画分けの為にライン引きをしなければいけません。
白ラインには、シングルタイプ・囲みタイプ・アメリカンタイプとありますが、施工費用は【約5~7万円/5台分一式】ほどが相場となります。
同時に駐車区画番号を付ける場合には、費用はおおよそ【1,000円/台】です。
車止めブロックについては、【3,500円/個】くらいで見積もっておくと良いと思います。
歩道縁石の切り下げ工事
歩道と車道の段差を無くして、駐車場を使用してくれる車が出入りしやすいようにする工事になります。
※駐車場が直接車道に面している場合には、この工事は必要ありません。
歩道は公共の部分になりますので、道路承認工事に該当しますので、整地を依頼した業者にそのままお願いすることが多いです。
一般的には、歩道の切り下げを行うことが出来る幅は4mまでと定められていて、この場合に掛かる費用の相場は業者や地域によって異なりますが【50~100万円】ほどとなります。
相場を表で比較【舗装タイプ別】
未舗装 | 1,860円~2,160円/㎡ |
アスファルト舗装 | 4,560円/㎡ |
コンクリート舗装 | 7,960円/㎡ |
区画用ロープ | 10円/m |
ライン引き | 5~7万円/5台分一式 |
駐車場番号表記 | 1,000円/台 |
車止めブロック | 3,500円/個 |
歩道縁石の切り下げ工事 | 50~100万円 |
「経営業態別」初期費用の相場
月極駐車場を経営する場合
月極駐車場の経営を考えている場合は、整地をしてもらう必要があるため初期費用が必要になるので、ある程度の予算を確保しておかないといけません。
また、駐車場経営は利回りが比較的高く、初期投資した分は1年以内~数年で回収できることが多くなりますが、立地によって条件は大きく左右されます。
駅近や商業施設周辺にある土地であれば、月極よりも次項でご紹介するコインパーキングを経営する方が利回りが良くなったりします。
逆に、住宅街や郊外であれば月極駐車場を選択した方が、利回りが高くなる傾向にありますので、お手持ちの土地の立地をしっかりと把握しておきましょう。
月極駐車場の場合は、整地さえしてしまえばその他の初期費用は掛かりませんので、先ほどお伝えしたこちらで整地に掛かる費用の相場を確認しておくと良いですよ。
コインパーキングを経営する場合
賃料固定型(一括借上げシステム)
一括借上げシステムとは、コインパーキングの運営会社に貸し出して、毎月の土地の賃料をもらうという仕組みになります。
一般的には、土地を提供するだけで機器の購入、設置、工事まで運営会社が行ってくれますので、コインパーキングに必須の設備投資などの費用は一切かかることはありません。
ですが、貸し出す前に土地の整地が事前に必要な場合は【貸主側(オーナー側)】で負担しなければいけないことが多いです。
ところが、中には土地の整地の段階から運営会社側が負担してくれる業者もあります。
ということは、【貸主側(オーナー側)】の初期費用の負担額が【0円】で始められる可能性もありますので、こちらのようなサービスを利用して、数多くのコインパーキング運営会社に一括で問い合わせてみるのがベストです。
自営型
自分でコインパーキングを運営するして駐車場経営を行う場合には、精算機やロック板などの機器類を購入し設置します。
初期費用として『機器類の設備投資』にコストが掛かってしまいますが、コインパーキング経営で得た収益は全てオーナーの収入となります。
機械の購入代金として、おおよそ【300万円/10台当たり】が相場となりますので、立地などの条件で大きな収益を見込めそうな時でない限り、自営型のコインパーキング経営は避けた方が無難です。
保守管理を自分で行うことも出来ますが、業者に頼んだ場合の相場は【月々2万円~】となります。
相場を表で比較【経営業態別】
月極駐車場 | 整地費用のみ※舗装別の相場を確認 | |
コインパーキング | 賃料固定型 | 自営型 |
0円~整地費用のみ ※舗装別の相場を確認 |
機械代:300万円/10台 保守管理:月額2万円~ |
まとめ
いかがでしたでしょうか?
駐車場経営をする上で、やはり気になるのは『どのくらいの費用で駐車場経営を始めることが出来るのか』ということですよね。
その為には、ある程度の相場を把握しておく必要があります。
駐車場経営は、初期投資額を少なく抑えつつも、利回りが高い魅力ある土地活用の方法の一つです。
ローリスクで始めることができるので、土地を持て余しているオーナーさんは、その後の転用もしやすい駐車場経営を視野に入れて考えてみましょう。